作家の渡辺淳一さんが亡くなられたとの報道が昨日なされました。80歳、前立腺がんが死因とのことです。ご冥福をお祈りいたします。私は学生のころに渡辺さんの作品を良く読みました。渡辺さんの作品というと映画やテレビドラマになって社会現象と言われるほどになった「失楽園」のように男女の機微を描いているものがよく知られています。大人の恋を描いている作品は渡辺さんの代表作の一つと言えますし、よく京都が小説の舞台になっていましたので近親感がありました(私は京都府出身で、予備校時代京都市内に住んでいました)。しかしながら、私にとっては医学を身近に感じることが渡辺さんの初期の作品に多くありました。私の学生時代には、医学部に入ったといっても医学部の授業は臨床現場から離れたものが多く、臨場感がないため、ややもすると退屈な一面がありました(当時の教授の先生方、申し訳ありません)。渡辺さんの作品で最初に読んだのは「光と影」だったように記憶していますが、カルテの順番が異なったことで2人の人生が大きく変わることを描写された小説にその当時戦慄を覚えました。渡辺さんは札幌医科大学で整形外科の講師になられており、まさに臨床医であったわけで、母校で行われた日本初の心臓移植を話題にされた「小説心臓移植」、また「無影灯」や「阿寒に果つ」などや、渡辺さんの自叙伝とも言うべき「白夜」で北海道の過疎地で新米の医師としてこわごわと手術をおこないながら成長してゆく様子をリアルに書かれた小説を読んで、自分もこうなるのだろうか、とドキドキしながら読んだことを憶えています。医師というのは厄介な職業でどうしても医学の事が気になるところがあります。もちろん、それほどヒトの体は不思議に満ちて簡単にはわからない事が多いのです。そんな日常でも、ふと医師になろうとしていたころの純粋な気持ちを思い出す事は大切な瞬間であると考えます。若かりし頃の自己と向き合うためにも渡辺作品をもう一度読み返してみたいと思います。
2014年5月7日水曜日
2014年5月3日土曜日
MedCity21ーWonderful人間ドック
5月2日、本日有給休暇をいただいて、MedCity21で人間ドックを受けてきました。実は言うと、健診は受けたことは勿論ありますが、人間ドックという全身検査は初めてでした。というのは、健康に殆ど不安はないし、医師の勝手さからというか、適当に血液検査をしたりしますので、心臓や、腎臓、肺、さらには自分が専門の肝臓を含む消化器系統ににまさか病気があるとは思っていないふしがあるからです。しかしながら、MedCity21の設立と運営に関与して、未病や先制医療を唱っている本人が不健康では本末転倒という思いもあり、初の人間ドックを受ける事にしました。丁度連休前で予約が少ない日でしたので、のんびりと検査を受けさせていただきました。自分で言うのも変ですが、今日のドックは極めて快適であったという印象です。ハルカスからの眺めも今日は晴天で良好。ほぼ、待ち時間はなくスムーズに検査は流れ(午前9時開始で約2時間と少し)、受付さん、看護師さん、技師さん、ドクターの皆様がにこやかに笑顔で、かつ、テキパキと検査をこなしていただけました。身長測定でやや身長が短くなっていたのには驚きましたが、これは椎間板の摩耗でしょうか。採血いただいた看護師さん、痛くなかったですよ。眼科の機器は極めて最新型なのでしょうか、コンタクトレンズクリニックで検査するよりよりスムーズでした。CTも早いですねえ、全然息止めはしんどくありません。超音波検査はいつもは自分が行っているだけに、妙な感じでしたが、技師さんの対応は良かったです。鬼門は人生初の内視鏡検査でしたが、鼻腔の局所麻酔もうまくかかり、検査をしてくれた澤田先生は実にうまいし、看護師さんも手厚く気をつかっていただき感謝!まったく苦痛も無く、自分の食道、胃の画像を眺めながらむしろ楽しませていただきました。。。。というわけで、自分が関わる部門ながら、これは高い評価をして当然でしょう、食べログなら完全に4点以上は間違いなしと自信をもって言えます!!MedCity21が市民府民の健康維持、病気の早期発見、さらに先制医療開発のランドマークになることはもう間違いありません!スタッフの皆様、ありがとうございました。
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