2014年7月13日日曜日
イギリス滞在記
7月6日から11日まで英国に滞在しておりました。今回は、Oxygen-binding protreinという私たちが2001年に報告したグロビンを含み、それに関連した分野の研究発表をおこなうSymposiumでした。6日に日本を発ち、フランクフルト経由で、イギリスのマンチャスター空港に辿り着きました。マンチェスターというと、サッカーで有名なかのマンチェスタユナイテッドが存在する街です。ここは今回は通過点であり、マンチェスター空港から電車で約1時間のSheffieldに行きました。7日からSheffield大学(英国でトップレベルの大学)内で、今回の目的の酸素結合蛋白質の講演会が行われました。私たちと同時期に同じ蛋白質を見つけたHankelen先生も来られており、そのグループと意見交換ができて非常に有意義な会となりました。共同研究も始めれそうです。勿論私は20分間講演を行いました。7月9日夕方にロンドンへと移動し、我が友Massimo Pinzani先生と再会しました。今ではUCL Liver Centerのトップとして君臨されており、まさに世界有数の肝臓学者といえます。ラボ内を見学させもらい何人かの知り合いと再会した後、Dinnerにご招待いただき、近況報告を行いました。ところで、ロンドン市内で私は「あべの」というお好み焼きやさんを発見してご満悦です。なんでもオーナーさんが、大阪市阿倍野出身の方だとか。世界は狭いものです。明日は休んで、来週から通常業務です。
2014年5月7日水曜日
渡辺淳一さん、死去
作家の渡辺淳一さんが亡くなられたとの報道が昨日なされました。80歳、前立腺がんが死因とのことです。ご冥福をお祈りいたします。私は学生のころに渡辺さんの作品を良く読みました。渡辺さんの作品というと映画やテレビドラマになって社会現象と言われるほどになった「失楽園」のように男女の機微を描いているものがよく知られています。大人の恋を描いている作品は渡辺さんの代表作の一つと言えますし、よく京都が小説の舞台になっていましたので近親感がありました(私は京都府出身で、予備校時代京都市内に住んでいました)。しかしながら、私にとっては医学を身近に感じることが渡辺さんの初期の作品に多くありました。私の学生時代には、医学部に入ったといっても医学部の授業は臨床現場から離れたものが多く、臨場感がないため、ややもすると退屈な一面がありました(当時の教授の先生方、申し訳ありません)。渡辺さんの作品で最初に読んだのは「光と影」だったように記憶していますが、カルテの順番が異なったことで2人の人生が大きく変わることを描写された小説にその当時戦慄を覚えました。渡辺さんは札幌医科大学で整形外科の講師になられており、まさに臨床医であったわけで、母校で行われた日本初の心臓移植を話題にされた「小説心臓移植」、また「無影灯」や「阿寒に果つ」などや、渡辺さんの自叙伝とも言うべき「白夜」で北海道の過疎地で新米の医師としてこわごわと手術をおこないながら成長してゆく様子をリアルに書かれた小説を読んで、自分もこうなるのだろうか、とドキドキしながら読んだことを憶えています。医師というのは厄介な職業でどうしても医学の事が気になるところがあります。もちろん、それほどヒトの体は不思議に満ちて簡単にはわからない事が多いのです。そんな日常でも、ふと医師になろうとしていたころの純粋な気持ちを思い出す事は大切な瞬間であると考えます。若かりし頃の自己と向き合うためにも渡辺作品をもう一度読み返してみたいと思います。
2014年5月3日土曜日
MedCity21ーWonderful人間ドック
5月2日、本日有給休暇をいただいて、MedCity21で人間ドックを受けてきました。実は言うと、健診は受けたことは勿論ありますが、人間ドックという全身検査は初めてでした。というのは、健康に殆ど不安はないし、医師の勝手さからというか、適当に血液検査をしたりしますので、心臓や、腎臓、肺、さらには自分が専門の肝臓を含む消化器系統ににまさか病気があるとは思っていないふしがあるからです。しかしながら、MedCity21の設立と運営に関与して、未病や先制医療を唱っている本人が不健康では本末転倒という思いもあり、初の人間ドックを受ける事にしました。丁度連休前で予約が少ない日でしたので、のんびりと検査を受けさせていただきました。自分で言うのも変ですが、今日のドックは極めて快適であったという印象です。ハルカスからの眺めも今日は晴天で良好。ほぼ、待ち時間はなくスムーズに検査は流れ(午前9時開始で約2時間と少し)、受付さん、看護師さん、技師さん、ドクターの皆様がにこやかに笑顔で、かつ、テキパキと検査をこなしていただけました。身長測定でやや身長が短くなっていたのには驚きましたが、これは椎間板の摩耗でしょうか。採血いただいた看護師さん、痛くなかったですよ。眼科の機器は極めて最新型なのでしょうか、コンタクトレンズクリニックで検査するよりよりスムーズでした。CTも早いですねえ、全然息止めはしんどくありません。超音波検査はいつもは自分が行っているだけに、妙な感じでしたが、技師さんの対応は良かったです。鬼門は人生初の内視鏡検査でしたが、鼻腔の局所麻酔もうまくかかり、検査をしてくれた澤田先生は実にうまいし、看護師さんも手厚く気をつかっていただき感謝!まったく苦痛も無く、自分の食道、胃の画像を眺めながらむしろ楽しませていただきました。。。。というわけで、自分が関わる部門ながら、これは高い評価をして当然でしょう、食べログなら完全に4点以上は間違いなしと自信をもって言えます!!MedCity21が市民府民の健康維持、病気の早期発見、さらに先制医療開発のランドマークになることはもう間違いありません!スタッフの皆様、ありがとうございました。
2014年4月27日日曜日
消化器病学会ー東京
今週は水曜日から土曜日まで3泊4日で日本消化器病学会に参加してきました。今回が100回の記念大会であり、式典も含めて特別講演、海外sessionといつもの消化器病学会より1日長く盛りだくさんな学会でした。特に木曜日の午後の特別講演2演題は聞き応えがありました。一つは井村裕夫先生の「日本の臨床研究の問題点と将来の方向」であり、個別化医療や先制医療の必要性を説かれ、日本の臨床研究の遅れをどのように取り戻す必要があるか事例をあげて講演されました。また、中村祐輔先生は「国家戦略なき日本の医学•医療」というタイトルで、遺伝子研究で遅れをとる日本が政策としてその遅れを取り戻すべきであるのに「霞ヶ関の谷間」により上手く捗らないもどかしさを訴えられました。即ち、日本の研究や科学技術のレベルは世界有数なのにそれが上手く製薬に利用されておらず、その橋渡しをすべき霞ヶ関が有機的に機能していないことで日本は特に薬において輸入超過の大赤字になっていることを説かれました。アカデミアが中心になり企業とタッグを組まないと産業は急速に成長しない事を言及されたと思います。いずれの先生のご講演にはいたく感銘をうけました。心に刻んでおく必要が有ります。お二人とも今後の日本の医療は「メディカルケア」から「ヘルスケア」に移行すべきであることは一致しておりました。即ち、病気を直すという受け身的な医学から、病気になる前に手だてを施す能動的医療へと医学は進むべきであるということです。「体質」をゲノム情報から読み取り、病気になる前から治療を施す必要性は、まさにMedCity21の設立から唱っていた事で、大阪市大の取り組みはまさに的を得ている事になります。研究分野も発展させる必要があることを痛感しました。
さて、今回は丸の内ホテルに泊まっており、毎日東京駅の前を歩いていましたので、その写真と、学会後皇居周辺を走りましたので、皇居の写真を掲載いたします。毎回思いますが、東京はきれいで洗練された街です。緑も多い。大阪の都市計画もこのようであってほしいものだと思います。
さて、今回は丸の内ホテルに泊まっており、毎日東京駅の前を歩いていましたので、その写真と、学会後皇居周辺を走りましたので、皇居の写真を掲載いたします。毎回思いますが、東京はきれいで洗練された街です。緑も多い。大阪の都市計画もこのようであってほしいものだと思います。
2014年4月11日金曜日
MedCity21開所式
昨日の4月10日(木曜日)午後4時からあべのハルカスでMedCity21開所式が行われました。いよいよ4月14日(月曜日)よりMedCity21が始動を始めます。開所式では西澤学長、石河病院長、井上経済戦略局局長がご挨拶され、市会議員をはじめとする多数の来賓の方にお集まりいただきました。私は事業計画についてプレゼンさせていただきました。その後、テープカットがあり、施設の内覧が行われました。MedCity21は市大病院らしからぬ(?)高級感のある雰囲気に仕上がっており、機器類も新型で大学病院と同じレベルで検査を受けていただけます。ここまで辿り着くのは山と谷の連続でしたが、開業まで漕ぎ着け、今後は受診者の方に満足いただける医療サービスを心がけてゆく必要があります。いよいよこれからというところです。
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2014年4月6日日曜日
2014年度の集合写真
2014年度の集合写真を4月3日の医局会の前に撮影しました。これは毎年恒例になっている行事であり、学会などの際にAcknowledgementとして使えるところが魅力ですし、毎年、あの年はどういうメンバーだったのかを確認する良い指標になります。幸い天候もよく医学部の中庭には桜が咲き、あべのハルカスが見渡せるところで撮影ができて良かったと思います。新しい研修医、大学院生も入り、本年度もさあこれからという感じです。ハルカスの先端予防医療センターは4月14日に開業となり、慌ただしくなってきました。いよいよ本格稼働です。
2014年3月22日土曜日
六甲山登山
本日(3月21日)に、教室の打田先生、森川先生らと10東の看護婦さんが中心となって六甲山登山をしてきました。本日は私が初心者と言う事もあり比較的初心者向けのコースを選択してくれたようです。阪急電車を乗り着いて六甲山ケーブル駅まで行き、その後は自力で登り始めました。登りは急な坂の連続で結構足がパンパンになりましたが休憩しながらなんとか頂上の神社まで辿りつきました(約2時間と少し)。休憩後、今度は下りになるのですが、道がはっきりせず、結局は神戸電鉄の駅まで辿り着き(約1時間15分)、電車で有馬温泉に辿り着きました。梅田ゆきのバスを予約した後「太閤の湯」にゆき温泉ん浸かった後、ビールを飲みつつ会話が弾みました。16:10分初の梅田ゆきバスで無事18自前に戻ってきました。途中、神戸港の景色や、雪の六甲山の風情ある景色もみれて楽しかったです。さらに太閤の湯で疲れをいやし、ビールを飲んで満足感を満たしました。また、機会があれば、近場で練習したいものです。
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