2013年1月24日木曜日

京都大学腎臓内科 柳田先生

昨日23日には京都大学腎臓内科の柳田素子教授をお招きして講演会を催しました。肝胆膵内科セミナーで何故に腎臓内科の教授をお招きしたかなのですが、柳田先生は腎臓の線維化について研究をされており、肝臓の研究をおこなっている我々と共通する内容が多いのではないかと思われたからです。他臓器の研究からヒントを得られることはよくある事ですし、事実、昨夜の講演会では共通する話題が数多くありました。myofibroblastはどの臓器の線維化でも共通する細胞ですが、この活性化がエリスロポエチン産生を負に制御することや、腎臓のfibroblastがneural crest由来ではないかとの研究成果は関心をそそりました。また、エリスロポエチンが線維芽細胞で産生され、その制御がHIFで行なわれるとのことでしたが、我々が研究しているサイトグロビンとも繋がる内容でした。このようにmyofibroblast学を日本で進める必要があると思われます。講演会後、市内のレストランで夕食をともにしましたが、第1解剖の祝迫先生とは旧知の仲のようでらっしゃり会話が弾みました。今後とも、このような他流試合ではないですが、全身の臓器が慢性的に線維化を生じ、臓器不全にいたるメカニズムを、枠を超えて勉強する機会があってもよいと思われます。