2週間前のことになりましたが、恒例の「基礎と臨床の接点研究会」が消化器内科・肝胆膵内科の合同で行われました。今回はリニューアル後の第1回目ということもあり、荒川哲男先生と私とで当番世話人を務めました。この会の特徴は旧3内科合同で、基礎研究と臨床研究の両方を楽しむ会でありますが、今回からはさらに、10年目以内の若手の先生に一般講演をしていただき、特別講演はどちらかの分野からお招きするという形式になりました。今回の一般演題はどれもよい臨床研究発表で勉強になりました。特別講演には横浜市立大学消化器内科の前田慎先生にお越しいただき、消化器癌発生機構の最新情報をお話し頂きました。先生は胃のピロリ菌による発がんがご専門とのことでしたが、肝癌の発生についても興味あるお話を下さいました。43歳で教授になられ、まさに新進気鋭ですが、今後ともご活躍を祈願いたします。懇親会では門奈丈之先生のコメントを拝聴し、学問に対する真摯なお考えを伺う事ができました。来年も同じ時期に、おなじ形式で行われる予定です。若手の発奮に期待します。
2013年2月23日土曜日
2013年1月31日木曜日
記者レク
私は現在「広報戦略委員会委員長」という役職を拝命しています。これは荒川研究科長の肝煎りのテーマの一つであり、大阪市立大学の教育・診療・研究を世に広く知ってもらうと同時に、組織のアクティビティーを上げようとする活動です。この活動の一つに、メディア(新聞、テレビ、ラジオや、今ではU-TUBEなども対象になると思います)に仕事を掲載してもらうために、記者の方にレクチャーをするプロセスが含まれます。まずは、一般の方にも判りやすいように研究などの仕事内容を噛み砕いて文書を作ります。これを市大の広報部から、新聞社などへ発信してもらい、レクチャー日を設定して、詳しく報告する日を決めます。その次の日に新聞に掲載されたり、あるいは、テレビのニュースに流れたりしますから、それと同時に大学のホームページからプレスリリースします。このようにして、私達がおこなう研究が報道されて話題を集める事になります。本日、私もお世話になっている遺伝子制御学の森田隆教授が記者レクを行われました。マウスのES細胞を宇宙ステーションに運んで貯蔵し、宇宙線で細胞が障害を受けるかどうかを検証する研究をJAXAとの共同で行われます。この研究は、近い未来で宇宙線や地球以外での天体での生殖を含む生物活動が哺乳類で可能かどうかを検証する極めて興味深いものであると考えられます。このように、メディアを活用した研究紹介も、論文とともに重要になるものと思われます。大いに市大をアピールしましょう!

2013年1月24日木曜日
京都大学腎臓内科 柳田先生
昨日23日には京都大学腎臓内科の柳田素子教授をお招きして講演会を催しました。肝胆膵内科セミナーで何故に腎臓内科の教授をお招きしたかなのですが、柳田先生は腎臓の線維化について研究をされており、肝臓の研究をおこなっている我々と共通する内容が多いのではないかと思われたからです。他臓器の研究からヒントを得られることはよくある事ですし、事実、昨夜の講演会では共通する話題が数多くありました。myofibroblastはどの臓器の線維化でも共通する細胞ですが、この活性化がエリスロポエチン産生を負に制御することや、腎臓のfibroblastがneural crest由来ではないかとの研究成果は関心をそそりました。また、エリスロポエチンが線維芽細胞で産生され、その制御がHIFで行なわれるとのことでしたが、我々が研究しているサイトグロビンとも繋がる内容でした。このようにmyofibroblast学を日本で進める必要があると思われます。講演会後、市内のレストランで夕食をともにしましたが、第1解剖の祝迫先生とは旧知の仲のようでらっしゃり会話が弾みました。今後とも、このような他流試合ではないですが、全身の臓器が慢性的に線維化を生じ、臓器不全にいたるメカニズムを、枠を超えて勉強する機会があってもよいと思われます。
2013年1月20日日曜日
肝胆膵内科 新年会
1月17日(木曜日)に肝胆膵内科新年会を行いました。肝胆膵内科は忘年会を行わず、新年会を行う事が慣例になっています。今年は、ざうお、という日本橋の料理屋さんでおこないました。店の中にいけすがあり、魚を釣って食べる事ができる店です。その冒頭の挨拶で自虐ネタを紹介したのですが、実は昨年末まで絶好調であった体調が新年に入りちょっと思わしくなかったのです。なんとなく体がだるく、肩こりが治らず、集中力に欠けるなあという自覚症状がありました。そこで、自ら血液検査を行なったのですが、なんと総コレステロール値が267まで上昇していました。さらに木曜日に外来を終えて血圧を測定したら拡張期(最低)血圧が110 mmHgもあり、ぶったまげてしまいました。年末年始、そんなに動物性食品をとり過ぎたと記憶していなかったのですが、生活習慣病の恐ろしさをまざまざと思い知らされました。油断大敵、また、基本に忠実(体重の維持)であることがいかに大切であるかを再確認したわけです。そういうわけで、宴会ではビールを少々、食べ物も野菜の焚き物を中心に食べました。それはともかく、新年会は、岡博子先生、木岡清英先生、坂口浩樹先生ら、先輩も駆けつけてくださり、研修医、コメディカルも集まってくれてたいそう賑やかでした。みなさん、本年もよろしくお願いします!いつも持っているカメラのバッテリーがきれてしまい、写真はiPadでとったので鮮明ではなく、ぶれが少ないもののみ掲載していますが、当日の楽しさは伝わると思います。
2013年1月10日木曜日
福山雅治さん
長らくブログを更新していなかったので今日は雑感です。先程、ニュースで福山雅治さんの特集をしていたこともあり少し書いてみます。私はあまり福山さんのことは存じ上げませんでしたが、2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」で坂本龍馬を好演されて以来関心を持つようになりました。シンガーソングライター、俳優、ギタリスト、音楽プロデューサー、ラジオDJ、写真家など多方面の才能を発揮されています。しかも長身で、男前、足のサイズ27.5 cmで、アルバム売上数も男性ソロアーティスト第一位といいますから大したお方、かつ、モテ男でしょうねえ。さて、その福山さんが番組で語られた一言を書きたいがためにここまで書いてきました。ギタリストではある福山さんもピアニストではないのですが、最近のコンサートでピアノの弾き語りをされたようです。そのコメントが「チャレンジをしないと、感動は生まれない」。年末のイチローさんもそうでしたが、究める人は心に響く言葉を発せられます。イレギュラーこそ、ブレークスルーのチャンスです。
2013年1月1日火曜日
元旦
2013年1月1日
皆様、あけましておめでとうございます。よい新年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。本年もよろしくお願いいたします。
医学の分野では昨年は山中伸弥先生がノーベル医学生理学賞を受賞されて、私達に励みと勇気を与えていただきました。山中先生がインタビューで応えられた言葉の中に、私達が常に心に留めて置くべきポイントが2点ありました。一つは、山中先生が米国へご留学されていた時の指導者の言葉で「目標を定めたらあとはwork hard」。もう一つは、「ノーベル賞受賞は喜ばしいことだが、これはもう過去のことなので、メダルは見ずに、次の目標に向って進む」。研究成果はもちろん素晴らしいのですが、そのような成果を出される研究者の心構えの卓越さを教えていただいたと思います。
また、30日だったでしょうか、NHKのテレビ番組で「プロフェッシヨナルー仕事の流儀」でICHIROの特番をやっていました。この番組は見る機会は少ないのですが、好きな番組の一つです。プロたるものの生き方を紹介していて、いつも感動します。ICHIROさんの感動した一言は、「結果を出したいがために自分が信じているもの崩してしまうということは自分の生き方も否定してしまうということ。(物事に取り組む)姿勢というものが変わってしまうと、もうバッターボックスに立つ意味が無い。これは生き方に通じるものなんです。」でした。唸らされる、納得の一言です。自分の生き方をかけて生涯取り組む仕事は、まさに自分自身の表現であり、それを変えることは自分を否定すること。仕事は自分自身を映写しているものと改めて認識させてくれます。
肝胆膵内科も、世に情報を発信し、hard workingで、さらに好奇心旺盛かつ自己表現の場として成長してゆきます!
皆様、あけましておめでとうございます。よい新年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。本年もよろしくお願いいたします。
医学の分野では昨年は山中伸弥先生がノーベル医学生理学賞を受賞されて、私達に励みと勇気を与えていただきました。山中先生がインタビューで応えられた言葉の中に、私達が常に心に留めて置くべきポイントが2点ありました。一つは、山中先生が米国へご留学されていた時の指導者の言葉で「目標を定めたらあとはwork hard」。もう一つは、「ノーベル賞受賞は喜ばしいことだが、これはもう過去のことなので、メダルは見ずに、次の目標に向って進む」。研究成果はもちろん素晴らしいのですが、そのような成果を出される研究者の心構えの卓越さを教えていただいたと思います。
また、30日だったでしょうか、NHKのテレビ番組で「プロフェッシヨナルー仕事の流儀」でICHIROの特番をやっていました。この番組は見る機会は少ないのですが、好きな番組の一つです。プロたるものの生き方を紹介していて、いつも感動します。ICHIROさんの感動した一言は、「結果を出したいがために自分が信じているもの崩してしまうということは自分の生き方も否定してしまうということ。(物事に取り組む)姿勢というものが変わってしまうと、もうバッターボックスに立つ意味が無い。これは生き方に通じるものなんです。」でした。唸らされる、納得の一言です。自分の生き方をかけて生涯取り組む仕事は、まさに自分自身の表現であり、それを変えることは自分を否定すること。仕事は自分自身を映写しているものと改めて認識させてくれます。
肝胆膵内科も、世に情報を発信し、hard workingで、さらに好奇心旺盛かつ自己表現の場として成長してゆきます!
2012年12月29日土曜日
2012年 納会
本日は12月28日であり、日本では仕事納めになります。海外だとクリスマスホリデーで12月24日からが休みの様ですが、日本は正月前後に休むことが通常です。私も残っていた依頼原稿を書き上げて一応やるべきことを終えれました。今回の依頼原稿は14000字にも達し近頃としては大作になりましたが、自分の研究にまつわる分野を総合的に振り返ることができて非常によい勉強機会となりました。12月28日には消化器内科、肝胆膵内科(旧第3内科)では納会を行うことが慣例となっています。事情により今年は病院5階のレストラン、パティオでの納会となりました。この場で荒川哲男先生は来年を象徴する言葉を紹介されますが、来年度は「温故知新」とのことです。世の中新しいもので溢れていますが、元を辿れば結構昔からある事象を新しい目で見ているなんてことは良くあることですし、昔の文献からヒントを得ることはよくよくあることです。iPS細胞の山中先生の研究もガードン博士の報告をモダンな実験方法を使って証明されたものと言えます。古きを温めるためにはやはり文献を読むことが大切です。文献=文書であり、後世に自分の仕事を残す手段です。こう考えると、やはり私は、論文を含む文書を書くことの大切さを思わざる終えません。メールもいいのですが、紙に書かれた文字に自分の思い(知識)を綴ることを習慣づけることは必要です。ラブレターなんて今では書かないのかも知れませんが、智恵を絞るよい作業の気がします(笑)。
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